【やなせたかし様より応援メッセージをいただきました】

私は絵本作家です。
たくさんの絵本を書いています。
その絵本の中でも「ハルのふえ」は新しい作品で好きな絵本の一つです。
それがアニメ映画になり日本では好評でした。
思いがけずカンボジアでも上映されることになり少し心配ですがうれしく思っています。

人間に化けることの上手なタヌキに育てられた赤ちゃんが
都会に出て有名なフルーテイストになりお母さんを都会に呼び寄せようとしますが
本当はタヌキなので都会には出ずに一人で田舎の森で暮らしています。
そしてどうなったかということは映画を見ていただければわかります。

そういうお母さんの気持ちはカンボジアでも日本でも世界中みんな同じだと思います。

実は私の祖母はけっしてタヌキではありませんが
どうしても都会に出ず田舎で一人暮らしを続けました。
その祖母のことがこのお話のモデルになっています。
カンボジアの皆さんに楽しく見ていただければいいのですが、
さてどんな風に見ていただけるでしょうか。

やなせたかし

※やなせ先生に生前にいただいたメッセージです。
2013年10月13日、上映のご報告に伺う前に帰らぬ人となりました。

『ハルのふえ』は、田舎で育った男の子が、都会に出て音楽家として成功する物語です。
「やなせうさぎ」の挨拶から始まる楽しい出だしに、子ども達の目は釘付け。
教室の中ではしきりに笑い声が起きていました。
主人公がお母さんと別れるシーンでは、その日映画を初めて見た男の子が、涙を流していました。


子ども達の感性の豊かさに感動すると同時に、国境を越えて心の琴線に触れる作品を作れるやなせ先生を尊敬しています。