耳で楽しむ、心で楽しむ。歌う映画のススメ。

『レ・ミゼラブル』(2012)や『アナと雪の女王』(2014)、リメイク版『ANNIE/アニー』(2015)、

そして今年も、アカデミー賞最多14ノミネートの『ラ・ラ・ランド』や
ディズニー最新作『モアナと伝説の海』が公開されるなど、
毎年話題がつきない、ミュージカル映画。

陽気なメロディに勝手に体が動き出したり、時には主人公と一緒に涙したり、
観終わったころには「明日からまた頑張ろう!」とスッキリした気持ちで劇場を後にする…

そんないつもと少し違った映画体験にやみつきになっている人も多いのではないでしょうか?

そんな「ミュージカル大好き!」という人にも、「ミュージカルはちょっと…」という人にも、

是非オススメしたいのが、
ミュージカルとは一味違った、「歌う映画」。

「映画×音楽」のパワーは絶大!
人生は何かが”はじまる”キッカケであふれている。

恋愛、家族、仕事、夢…
ニューヨークを舞台に、悩める人々が音楽を通じて人生の新たな一歩を踏み出すキッカケを掴んでいく姿を描いたのがこの一作。

『はじまりのうた』(原題:BEGIN AGAIN)
2013年/米国 配給:ポニーキャニオン/104分
監督 ジョン・カーニー
出演 キーラ・ナイトレイ マーク・ラファロ
映画レビューアプリFilmarks★★★★☆ 評価4.0

(C)2013 KILLIFISH PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

全米5館での公開だったものの、クチコミで人気が拡がり1,300館以上にまで拡大したこの作品。
日本でも10館スタートで単館公開ながらも、興行収入1.5億円を記録しました。

ストーリー

恋人でミュージシャンのデイヴ(アダム・レヴィーン)に裏切られ、行き場を失いニューヨークの街でさまよっていたグレタ(キーラ・ナイトレイ)。そんな彼女は、旧友で売れないミュージシャンのスティーヴ(ジェームズ・コーデン)の誘いにより、小さなバーのライブで一曲披露することに。

そこにたまたま居合わせた音楽プロデューサーのダン(マーク・ラファロ)は彼女の才能を見出し、一緒にアルバムを作らないかと話を持ちかける。かつて敏腕プロデューサーだったダンもまた、自分が設立した音楽制作会社をクビになり、妻と娘とも別居状態で人生をさまよっていたところだった。アルバムを制作し始めるにあたり、二人にはスタジオを借りたり、ミュージシャンを呼んだりするお金がない。

そこでダンは名案を思いつく。「スタジオなんかいらない。PCと編集ソフトと高性能なマイクがあれば、どこでも録れるじゃないか!ニューヨークの喧噪も歌の伴奏にして、アルバムを作ろう!」この無謀な企画は、小さな奇跡を起こし始める…

(映画『はじまりのうた』公式サイト)

ジョン・カーニー監督こだわりの音楽、こだわりのキャスト

この映画を手掛けたジョン・カーニー監督、音楽へのこだわりが凄いんです。

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ジョン・カーニー(John Carney)
1972年生まれ。アイルランド、ダブリン出身。
1996年『November Afternoon』で長編映画監督デビューを果たす。
代表作:『ONCE ダブリンの街角で』(2007)、『シング・ストリート』(2016)
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彼の代表作を観たことがある方はお分かりかもしれませんが、
彼は「音楽」で映画を魅せるのが非常に上手い。

映画と音楽が最高潮になる頃には、
「人生って素晴らしい!!!」と涙が溢れてくるほどです。
(こうなるのは私だけではないと信じています…)

そんな彼の技量は、
以前アイルランドのロックバンド、ザ・フレイムスでベーシストを務めていたバックグラウンドのおかげかもしれません。

そして出世作『ONCE ダブリンの街角で』では主演の2人にプロの歌手を起用した彼が、
キーラ・ナイトレイとアダム・レヴィーンを抜擢したのが今作のポイント。

決して上手とは言えない所謂「ヘタウマ」な歌声の持ち主であるキーラですが、
ジョン・カーニー監督は別の映画でその歌声を耳にし、
「この声ならいける!」という結論に至ったそうです。

それに対して、
アメリカのロックバンド、Maroon5のボーカルとして有名なアダムは言わずもがな「プロ」の歌声を持っています。

彼は、その歌声で観客を魅了しスターへの道を駆け上がっていく標準的な歌手としてのデイヴを演じてほしい、という監督の思いから起用されました。

この物語の中で重要な役割を担う楽曲”Lost Stars”では、
そんな2人の歌声のコントラストが楽しめます。

”Tell Me If You Wanna Go Home”

数々のオリジナル楽曲がこの作品の中で披露されますが、
中でも私のお気に入りが”Tell Me If You Wanna Go Home”

屋上でダンの娘バイオレット役のヘイリー・スタインフェルドがギターを鳴らす瞬間、たまりません。
(どうたまらないかは、ご自身でお確かめくださいませ)

実はこのシーン、インタビューの中でジョン・カーニー監督もお気に入りのシーンとして挙げているんですよ♪

余談ですが、私と生年月日がたった2日しか違わないヘイリーちゃんは、
昨年自身の楽曲”Love Myself”で大ヒットしましたね。
来たる4月22日にはヘイリーちゃん主演作『スウィート17モンスター』が日本全国公開されます。こちらも要チェックです♪(予告編はこちら)

さて、話は少し逸れましたが、
この春を最高の人生の「はじまり」にしたいあなたへ

『はじまりのうた』
ぜひ耳と心で楽しんでください♪

記事作成者
新山 沙樹(にいやま さき)
1996年生まれ。兵庫県出身。神戸市外国語大学英米学科在学中。
趣味は映画鑑賞、特技は書道。2016年9月よりWorld Theater Project(NPO法人CATiC) 関西支部に参画。
2017年度より関西支部企画リーダーを務める。