中世のイングランドから伝わる「アーサー王伝説」をモチーフとした『キング・アーサー』(公開中)。
主人公アーサー(チャーリー・ハナム)が暴君ヴォーティガン(ジュード・ロウ)に立ち向かいながら王になるまでのストーリーを描いています。
「爽快なアクションシーンに目が離せない…!」
そう感じた方も少なくないはず。
この映画のメガホンをとったのは、鬼才ガイ・リッチー監督。
ちょっぴりプロフィールをご紹介します…
ガイ・リッチー(Guy Ritchie)
イングランド・ハートフォードシャー州出身。48歳。
準男爵の爵位を持つマイケル・レイトンの継息子であり、イングランド王エドワード1世の末裔にあたる。
子供の頃見た『明日に向かって撃て!』に影響を受けて映画監督を目指すようになり、映画学校には行かず雑用係として映画スタジオで働き始める。
私生活では2000年にマドンナと結婚し息子を持つが、2008年に離婚。
7歳の時に空手を始め、柔道では黒帯を、ブラジリアン柔術では茶色のベルトを所持している。
ガイ・リッチー監督作品といえば、緩急あるカメラワークと音楽のスタイリッシュなアクションシーンが魅力のひとつ。
(『キング・アーサー』でも魅せてくれました!)
今回は、
そんな「ガイ・リッチー節」が炸裂した彼の代表作を3本ご紹介します!!
①スナッチ (2000)

©2000 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
ジェイソン・ステイサム
ブラッド・ピット
ベニチオ・デル・トロ 他
ストーリー
賭けボクシングのプロモーター・ターキッシュ(ステイサム)と相棒トミーは裏社会の大物になろうと八百長試合を仕込む。しかし、試合に出場させる予定だったボクサーが負傷し、代わりに流浪民で素手ボクシングの猛者ミッキー(ピット)が出場することになる。一方でベルギーではフランキー(デル・トロ)率いる強盗集団が86カラットのダイヤモンドを強奪する事件が発生する。ニューヨークにいるボスにダイヤを持っていく道中でロンドンに寄った彼らは賭けボクシングの罠にはめられてしまい…
私がこの映画を初めて観ていた時の印象は
「登場人物多っっ!!!(主要な登場人物だけで13人)」
しかし各々の個性が非常に強く、ストーリーが展開していくうちに絡み合っていくので観終わる頃にはスッキリ!
思わずニヤリとしてしまうようなブラックジョークや、アクションシーンに流れるビートの効いた音楽など、観ていて飽きがこない要素が満載です。
ギャングがメインのクライム映画といえば重たい印象がありますが、
ガイ・リッチー監督の手にかかれば文字通りコミカルな作品に様変わり。
予告編はこちら
②シャーロック・ホームズ (2009)
ロバート・ダウニー・Jr.
ジュード・ロウ 他
ストーリー
1891年ロンドン。名探偵シャーロック・ホームズ(ダウニー・Jr)は超人的な観察力、記憶力、推理力、そして時には拳の力で街に蔓延る事件を解決していた。ホームズは相棒のジョン・ワトソン医師(ロウ)と共に、若い女性を狙う謎の連続殺人の犯人を突き止める。逮捕された犯人ブラックウッド卿は死刑宣告されても一向に動じる気配がない。闇の力により死んでも甦ることができるというのだ。そこでこの事件の謎は一層深まることに…死刑執行されたブラックウッド卿が予言通りに生き返り、全世界を闇で支配しようと企てている。ホームズは胸を躍らせながら最強の謎に立ち向かう!
この映画が面白いのは、従来の「シャーロック・ホームズ」像を打ち破っているところです。
見た目からしても私たちがよく目にするホームズの印象とは異なります。
(そもそも今作でホームズを演じたロバート・ダウニー・Jr.はアメリカ人)
というのも、ガイ・リッチー監督は今作で、武術家で社会不適合者なホームズの特徴を活かしたキャラクターづくりをしているからだと思われます。
こんなに迫力のあるアクション満載のホームズが観られるのはきっと今作だけ!
武術に長けているガイ・リッチー監督ならではの演出ですね。
ちなみにジュード・ロウが『キング・アーサー』に出演しているのは今作からの縁。
2012年には続編『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』が公開されています。
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③コードネーム U.N.C.L.E (2015)
ヘンリー・カヴィル
アーミー・ハマー
アリシア・ヴィキャンデル 他
ストーリー
東西冷戦最中の1960年代前半。米CIAエージェントのナポレオン・ソロ(ヘンリー・カヴィル)と露KGBエージェントのイリヤ・クリヤキン(アーミー・ハマー)は核兵器拡散をたくらむ謎多き国際犯罪組織を制圧するために、長年の政治的対立を超えて手を組むことに。思考や方法論も真逆の二人は、組織につながる手掛かりである行方をくらました科学者の娘ギャビー(アリシア・ヴィキャンデル)を守り、核兵器の大量生産を阻止すべく奔走する。
見た目から既にスタイリッシュさが伝わってくるこちらの作品。
実際に中身もオシャレな演出でいっぱいです!
ソロとクリヤキンの痛快なやり取りはもちろん、
アリシア演じるギャビーは最高に可愛いし、アクションシーンも爽快で釘付けになります。
実はこの映画にはあのイングランドの元プロサッカー選手デヴィッド・ベッカムがカメオ出演しています。
(本当に注意深く観ていないと見逃すかも?!)
彼は現在公開中の『キング・アーサー』にもちょっぴり出演しているので要チェックですね!
予告編はこちら
この夏あなたも「ガイ・リッチー節」を体感してみてはいかがでしょうか?”
記事作成者
NPO法人World Theater Project / 関西支部 新山沙樹