アメコミ・ハリウッド映画ファンのための日本最大級の祭典「東京コミコン」が12月1~3日に開催されました。
今年もアメコミ界の巨匠スタン・リーや、俳優のマッツ・ミケルセンらが来日し、話題になりましたね。
そんな中、私が特に注目したのは人気”子役”のマーク・レスターです。
実は彼が子役俳優として人気を博したのは40年以上も前のこと。
現在は俳優を引退し、整骨院を開業しています。
そんな彼の俳優時代の代表作がこちら。
『小さな恋のメロディ』(1971)
原題 ”Melody”
製作国 イギリス
監督 ワリス・フセイン
脚本 アラン・パーカー
出演 マーク・レスター
トレイシー・ハイド ジャック・ワイルド 他
あらすじ
舞台はロンドン。11歳のダニエルが通う公立学校では、厳しい教師と、それらに従わず自らの楽しみを見つけようとする子ども達との対立が始まっていた。そんな中、ダニエルは同じ学校に通う女の子メロディに出会い、初めて「恋」という感情を抱く。次第に二人は惹かれ合い、学校を抜け出してデートに向かう。それが校長先生にばれて教師vs生徒の対立は更に激化。「結婚したい」という二人の願いを叶えるため、クラス全員で授業をボイコットして結婚式を行おうするが・・・
「どうして結婚しちゃいけないの?」
『小さな恋のメロディ』は、少年少女の初恋を描いた胸キュン必至の映画です。
しかし同時に、観ている最中も観終わった後も、何故か胸がざわつくのです。
それは間違いなくダニエルやメロディをはじめとする子ども達の「悪意なきピュアさ」にあると言えます。
私が特に印象に残っているのは、
「好きな人とずっと一緒にいたいだけなのに、どうして結婚してはいけないの?」
というメロディのセリフ。ピュアすぎる。
学校を抜け出した二人を叱る大人たちは、聞く耳を持ちません。
当たり前ですよね、11歳の子どもが結婚できるわけがないのですから。
しかし、このような「大人の常識」は彼らには通用しません。
なんとクラス総出で授業を抜け出し、ダニエルの親友トムを神父として、二人の結婚式を敢行しようとします。
(左メロディ・左から2番目トム・右から2番目ダニエル)
彼らは「本気」なのです。
思い返せば幼い頃は私自身も、来たる敵に備えて学校の休み時間に友達と大きな枝を振りかざして特訓したり、想い続ければいつか好きなアイドルと結婚できるんだと考えたりしていました。
今思えば馬鹿らしいですが、当時は本気でそうなると思っていたんですよね。
「どうして大人は分かってくれないのかな…」
誰もが子どもの頃にこう思ったことがあると思います。
この映画を観ると、そのような感情に揉まれながらも恐れを知らずにやりたいことをやってのける子ども達の姿に勇気をもらえます。
大人に近づくにつれて失ってしまう何かに気付かされると同時に、原点回帰することで人生の楽しみ方を再発見するきっかけになるかもしれませんね♪
シンプルなストーリーの中にパワーを秘めたこの作品、
是非この年末に大切な人と一緒にご覧ください。
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World Theater Project 関西支部 / 新山沙樹