【イベント報告:北陸】金澤町家シネマ ~映画『ポバティー・インク ~あなたの寄付の不都合な真実~』-2017.12.10-

北陸支部の新たな取り組み

2017年12月10日、石川県金沢市の中心街、片町にてワールドシアタープロジェクト北陸は新たな事業を開始しました。

それが、金澤町家シネマ

活動報告会等に使用していた、金沢学生のまち市民交流館。

この建物は、2012年に金沢市が大正時代に建てられた町家を改修して、できました。

金沢市の繁華街に9月29日、大正時代に建てられた町家を改修した「金沢学生のまち市民交流館」(金沢市片町2、TEL076-255-0162)が誕生した。

・・・(中略)・・・

まちなかに学生を呼び込み、にぎわい創出に役立てると共に、学生たちには地域の歴史と文化を感じられる場所で仲間や市民と過ごし、刺激にしてもらいたいと、市が設置した。

同館は約1460平方メートルの敷地に建つ「学生の家」と「交流ホール」の2つの建物で構成する。町家を改修して利用したのは、このうちの「学生の家」。前身は、金沢市郊外の大地主、故・佐野久太郎氏の邸宅で、1916(大正5)年に建てられた。木造瓦ぶき2階建て、切り妻屋根の「妻」面を正面玄関側に向けた「アズマダチ」の家屋で、表門と築地塀(ついじべい)を構え、横に2階建ての土蔵を置いた豪壮な外観が特徴。市が保存建造物に指定している。(以下、略)- 2012年10月2日 金沢経済新聞 引用

繁華街の中心地にあるという立地の良さ、歴史ある建物の中で、映画を観るという、非日常空間。

そんな素敵な場所で映画を観られたら、同じ映画でも全く印象が違ってくるだろうと思って、通常の映画館では味わえない体験ができると思い、この場所にしました。

金澤町家シネマの会場は、こじんまりとした土蔵

門をくぐると、そこには素敵な玄関があります。

ここから入って、左に進んでいくと、目的の場所があります。

ここが会場となります。

この金沢学生のまち市民交流館には、土蔵があります。この場所が日中でも適度に暗くて、映画上映にはぴったり。

そして、この取り組みでは、ただ単に映画を観るだけでなく、その後に映画を観た人同士で簡単に交流会。映画の感想なんかも言い合える空間にしたいな~と思いました。映画は1人で観て楽しむだけでなくて、人によって見方が変わるんですよね。

だから、自分にない視点で映画を観た人もきっといるから、そういうのを簡単にシェアできたら、また自分が観た映画をさらに深めることにもなるし、一回の映画で自分が観たものとは違うものが得られたら、さらにお得ですよね。

だから、こじんまりとした空間が必要だったのです。そしたら、本当に最適でした。

こんな感じです、手作り感がお気に入りです(笑)

席は座布団席のみです。今後は椅子の席なども作っていきたいですね、座布団だと疲れる方もいると思うので。

1時間強の準備を終えて…

いよいよ開始!

イベント開始となりました、まずは受付開始しました。みなさん、事前にアナウンスしたせいか、本当に受付開始とともに、すぐに来てくれました!ありがとうございます!

この日の受付は、気合が入っていました。初めてWTPのイベントに参加してくれた方には、僕らの活動をまとめた最新の年次報告書とチラシを配りました。また、専用のポップも準備しました!

代表著書の『ゆめのはいたつにん』も見やすいように配置。ポップ作りも楽しいですね。

そして、金澤町家シネマは参加者のみなさんが、より居心地がよくなるように、ドリンクや簡単なおやつも準備しております。

参加者のみなさんも徐々に集まってきました!

この日の映画は…

金澤町家シネマ 初の映画は、『ポバティー・インク ~あなたの寄付の不都合な真実~』

(C)PovertyCure All Rights Reserved.

◎上映作品『ポバティー・インク~あなたの寄付の不都合な真実~』
「貧しい気の毒な人たちのために手を差し伸べよう」「彼らは無力で何もできない」
そんなイメージを謳い、繰り広げられてきた営利目的の途上国開発は、今や数十億ドルに及ぶ巨大産業となっている。その多くの援助活動が失敗に終わり、援助の受け手がもともと持っている能力やパワーも損ないさえする。
私たちの「支援」がもたらす問題は?正しい支援のあり方とは?途上国とどう向き合うべきなのか?ハイチやアフリカを主な舞台に、“支援される側”の人たちの生の声を伝えるドキュメンタリー。

実は、日本では2015年より12月を「寄付月間」と定めており、寄付について考えるキャンペーンがNPOなどでよく行われます。

そんな寄付月間も兼ねて、あらためて寄付について考えてみるきっかけがあったらよいなと思い、この作品を選びました。

ポバティー・インク、英語名で、Poverty Inc.このInc.は英語の「incorporated」の略で、全てを訳すと「貧困にまつわる会社」というような意訳ができます。つまりは、貧困を対象とした産業(途上国支援を生業にしてしまっている法人)があるということ。

その話を実例を交えながら、紹介するドキュメンタリー映画。

この日は、昼の部(12時30分開始)・夜の部(16時30分開始)と2部に分けて、それぞれ上映を行いました。出来る限り多くの人たちが参加してほしいと思い、時間帯を分けました。

昼の部は、15人の定員、夜の部は日曜日の夜もあって、7人の参加、合計で22人の参加でした。

親子で来られた方や、10代~60代の幅広い年齢層が集まっての上映会でした。

金澤町家シネマ(World Theater Project 北陸)が目指すもの

映画の上映が終わって、少し休憩を挟み、初めての方もいらっしゃったので、World Theater Projectについてもあらためて紹介しました。

World Theater Project全体の最近の活動状況、実績、そして、北陸支部の説明、

そして、この金澤町家シネマをなぜ行ったのか。

金沢で初めて映画が上映されたのは明治30年(1897)、その後中心街である、片町・香林坊には多くのミニシアターが存在しました。

ただ、その後、ミニシアターはなくなり、いわゆる大型施設のシネコンに流れがいき、街中から映画館がなくなりました。

いまは、シネマストリートの石碑が立っているのみで、パーキングエリアになりました。

街中に映画がある、それって凄くいいなと思うんです。例えば、ちょっと時間が空いたときに映画に行くみたいな、

映画が文化や習慣に根ざしたような環境、昔は金沢にもあったのですが、いまはない。香林坊にある北陸唯一のミニシアター 『シネモンド』のみとなっている。だからこそ、もう一度この中心地の片町にもっと映画が観れる場所があれば、映画を身近に感じて、より多くの人が映画を観に来るきっかけになるのでは?と思い、この金澤町家シネマを立ち上げました。

そして、映画をきっかけに、多くの人が集まって、そこから色々な人の交流が生まれ…

僕たちがカンボジアでやっていることは、映画の力を信じて、映画を届けること。

映画が人々に何かを与え、そして、人と人をつなぐ、そんな力を信じて活動をしています。それは、カンボジアの人たちだけでなく、日本の人たちだってきっとそう。一人で映画を観れる時代だからこそ、みんなで映画を観れる機会を増やしていって、単なる”映画”という映像コンテンツを消費(楽しむ)するだけでなく、そこから、何か新しいものが生まれる機会にできればと思っています。

そして、この映画上映会、もう1つの狙いがあります。

それは、あなたが映画を観れば、World Theater Projectを通じて、途上国の子ども1人が映画を観ることができる、ということ。

自分たちが映画を楽しむと、それが途上国の子どもたちの映画を楽しむ機会を与えることになること。

僕らはそんな仕組みを他の映画館にも広げたいと思っていましたが、まず、自分たちでやってみることにしました。寄付って肩肘を張るものではなく、国際協力って敷居の高いものではなく、自分が楽しめば、誰かのためになるっていう体験の共有ができるので、海の向こうの国のこともより身近に感じることができる、と思っています。

なので、”支援してください!”とも言わずに、ただただこの場所に映画を楽しみに来てもらえたら、嬉しいです。

いまは、北陸の映画館であまり上映される機会が少ない(ミニシアターが少ないため)ユナイテッドピープル社配給の映画を毎月上映していきますが、もっといろんな人たちに来てほしいので、軌道に乗ったら、徐々に上映作品も増やしていきたいと思っています。

座談会

上映会+活動紹介の第一部を終えて、第二部は希望者で座談会。映画が社会性の高い映画なのか、社会問題に興味のある人が集まりました。一方で、社会問題というよりも、この場所で映画を観ることを楽しみにしていた映画好きの方もいました!

30分ではあるものの、時間が惜しまれるぐらい、盛り上がり、座談会の後に個人的に話す方々もいらっしゃいました!

そうして、この日の金澤町家シネマは幕を閉じました。

参加者の声

みなさんから最後にアンケートで嬉しい言葉を頂きましたので、紹介します。

40代男性・公務員
町家の土蔵の中でゆっくりと落ち着いて鑑賞できました。
50代女性・会社員
映画のインパクトが想像をはるかに超えていた。このような活動が石川で始まったことが画期的。鑑賞した部屋の居心地がとてもよかった。アクセスもよい
20代男性・会社員
自分も学生時代、ボランティア活動に参加していたので、新たな視点を知ることができよかった。
20代女性・学生
World Theater Projectはステキなプロジェクトだなと思いました。物質的なものでなく、夢や感動など目に見えないものを提供するところが好きです。

また、参加者の方がイベント参加後にご自身のブログでも紹介してくださったので、ここでも紹介します。⇒ブログはこちら(ブログ『初心の趣』)をクリック。こういったブログを読むと、さらにやる気がでます、ありがとうございました!

メディア掲載

今回の金澤町家シネマは多くのメディアに取り上げられました!以下、ご紹介します。

【2017.12.04 北國新聞 掲載】

【2017.12.08 北陸中日新聞 掲載※表紙の一面を飾りました!】

インターネットでも記事を読むことができます⇒記事はこちらをクリック!

【2017.12.16 毎日新聞(石川版)掲載】

インターネットでも記事を読むことができます⇒記事はこちらをクリック!

夢支える上映って、タイトルが凄くお気に入りです。

【2017.12.13 MRO 北陸放送 夕方テレビニュース『レオスタ』にて放映】

この場では共有できませんが、今回地方テレビ局 MRO北陸放送(TBS系列)の夕方テレビニュースで3分程度、この金澤町家シネマを取り上げてくださいました。今回の金澤町家シネマがなぜできたか?をうまくまとめてあって、この活動が北陸の多くの人たちへ伝わったと思います。

最後に

今回の上映会で北陸支部として3つの前進をすることができました。

①継続的な事業ができたこと=途上国の子どもたちに継続的に映画を提供できる手段ができたこと

先にも書きましたが、金澤町家シネマという継続的な事業ができたことで、多くの方に映画を観て頂ければ、それだけ多くの子どもたちへ映画を届けることができることになった。年間を通して、この事業を通じてどれだけの子どもたちに映画を届けられたか、北陸支部から定期的に発信できればと思います!

次回の金澤町家シネマは、2018年1月27日(土)映画『0円キッチン』

申込ページ:金澤町家シネマ ~映画『0円キッチン』~

②イベント当日にサポートしてくれる人ができたこと

先日の11月11日のイベント後、WTPの会員(ギフトシネマ会員)になってくれた社会人の女性が、イベント当日スタッフとして今後応援してくれることになりました。実は、会員(ギフトシネマ会員)専用のこういった当日スタッフなどできる限りの協力をしてくださる方々の集まり『WTP応援団』なるものがあるのですが、応援団として今後関わってくれます。この金澤町家シネマでも、設営~受付対応と対応してくださいました!本当にありがたい…(北陸支部はここだけの話、実質1名での運営なので、こういったサポート…骨身に沁みます)

③ギフトシネマ会員(寄付会員)の申込があったこと

今回の上映会ですが、まずは映画を楽しんでほしい、その上で、私たちのことを知ってほしいという考えで、寄付会員の申込をお願いするようなことは言いませんでした。(映画を楽しんでほしい、実際に参加費の一部が寄付されるため)でも、僕たちの年次報告書を読んでくれ、そして、団体に共感してくださった方がいて、帰り際にギフトシネマ会員の申込希望者がいました。実際に申込までしてくださいました。この北陸支部があることで、より多くの北陸の方が私たちの活動を応援してくれれば…と切に思います。

本業がある中でやっている活動ですが、気持ちとしては、本業に負けず劣らずの気持ちでやっています。ですが、毎回のイベントに人が来るのかどうか不安になるのは、イベントを何度やっても変わりません。本当にためになっているのか、常に自問自答していますが、あらためてこういった応援してくれる人が増えていくことで、僕らも励まされます。

今後も、北陸支部は地道に、ただ、確実に一歩ずつ歩んでいきます!

1人の100歩より、100人の1歩。北陸から何かが変わるきっかけが生まれれば…と信じています。

今後とも、宜しくお願いします!

World Theater Project 北陸
金原 竜生