2020年最初の「CINEMA AID(※)」は、ネパールの映画配達人の古屋祐輔(通称:チョフ)さんによるトークショー。
普段はネパールで生活しているチョフさん。
今回は帰国の時宜にかなって、ネパールでの上映会やご自身の活動について語っていただける機会となりました。
また、1月7日に放送されたテレビ朝日系列「こんなところに日本人」の裏側なども話していだだけました。
チョフさんのお人柄やテレビの放送後ということもあり、たくさんの方々が集まってくださいました。
まずは、ネパールの子ども達に届けている権利フリーの作品「映画の妖精 フィルとムー」の上映から。
言葉がない分、想像と可愛さに思わず顔が綻びます。
私たちは映画のオマージュになっている部分などはわかるけど、観たことがない子どもたちがこの映画を観るときはどんな風に映っているのかな?と思います。
その後はチョフさんの楽しいトークタイム。
WorldTheaterProject代表の教来石との出会いや、「こんなところに日本人」について色々とお話しいただきました。
なぜネパールへ行くことになったのか。
そして何故今もネパールでラガーマンだった人が柔道を教えたり映画を届けたりしているのか…
そして、人生を180度変えてくれた男の子について。
その男の子の話になると思い出して涙ぐむチョフさんを見て、後悔と共にまだ心の中で生き続けてたくさんのモノを与え続けてくれている男の子なんだなと思いました。
お話の中で特に印象的だったのは、
「正義は国によって違う」
これを忘れてはいけない。
日本で当たり前の儀でも一歩外の国に出ればその儀は通用しない。
狭い島国の日本だけの考え方しか持ち合わせないことの寂しさを感じました。
でも、唯一変わらぬ正義は「困っている人を助ける」こと。
アンパンマンの作者やなせたかしさんのお言葉。
チョフさんを動かす大切な原動力となっている言葉だそうです。
映画を届けることは、ワクチンや食糧を届けることと同じくらい大切なこと。
ネパールにはストリートの子どもたちがたくさんいます。
そこで路上で稼ぎ好きなものを手に入れる子どもたちにとって孤児院は牢屋に入れられるのと同じくらい窮屈で退屈なところ。
再びストリートに戻らないように映画という楽しいモノがあるということが、少しでも子どもたちの命を、笑顔を救うことになる。
映画は子どもの命を繋ぎとめてくれるモノ。
チョフさんは映画を通して“今”を良くしていきたいそうです。それが未来をよくするとこに繋がっていくと仰っていました。
さき
※CINEMA AIDとは
WorldTheaterProjectが主催するチャリティー上映イベントです。
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