2025年10月、ザンビアにて3回目となる移動映画館を実施しました。

小学校5・6年生16名を対象に、短編映画『映画の妖精 フィルとムー』を上映し、鑑賞後に感情を表現するワークショップを行いました。

映像に触れる機会と、表現する機会のギャップ


近年、ザンビアでもスマートフォンの普及により、子どもたちが映像に触れる機会は増えています。
しかしながら、映像を見て「どう感じたか」を言葉にしたり、誰かに伝えたりする経験はほとんどありません。


国語や英語の授業においても、文章を読むこと自体に苦労する子どもが多く、自分の言葉で文章をつくる機会が乏しいのが現状です。

感情を言語化し、表現をするバリエーションが限られているザンビアの教育環境において、今回の移動映画館では「映画鑑賞を通じて、自分の気持ちを表現すること」を大きな目的としました。

映画を通じて「気持ちを表現する」体験を


上映が始まると、子どもたちは画面に釘付けになり、最後まで集中して映画を鑑賞していました。

鑑賞後のワークショップでは、最初に映画を見て感じた気持ちを絵文字で表してみるなど、わかりやすい導入を行うことで、積極的に感想を書こうとする子どもたちの姿も見られました。

子どもたちからは、

「観ていてハッピーになった」
「友達について教えてくれるのでこの映画が好き」
「赤い小さな種(the red tiny seed)がどんどん変化していくことに驚いた」

などといった感想が寄せられました。

一方で、「Happy」と一言だけ書いて終わる子どもも多く、教師による声かけや促しの重要性も改めて感じられました。

今後に向けて

今回の移動映画館を通じて、映画が子どもたちの感情を引き出す有効なきっかけになることが改めてわかりました。しかし、気持ちを言葉にするためには、教師による丁寧な促しが必要であることも見えてきました。


ぜひ今後も、子どもたちのさらなる変化をお届けできたらと思います。

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