2018年4月ネパールでの上映活動がスタートしました。映画配達人の名前はビノッドさん。現地にお住まいのネパール人です。
今回はビノッドさんに上映の際の子どもたちの様子やこの活動に対する思いについてインタビューしてみました。

Q1 World Theater Projectの活動を始めたいと考えたきっかけは何ですか?

私はネパールで15年間、妻と一緒に、子どもたちをアルコール依存や麻薬の危険から守るための教育普及活動に取り組んできました。近年は家庭環境に問題があるなど、社会的に弱い立場におかれた子どもたちへ向けた道徳教育にも力を入れています。そんななか、World Theater Projectの移動映画館の活動を知りました。

エンターテイメントの力で子どもたちを楽しませるだけでなく、さまざまなメッセージを伝え夢を持つ力を育むことができるこの活動を、ぜひネパールでも広めていきたいと思ったんです。World Theater Projectも我々も、子どもたちのより良い未来のために活動しているという点で、志を同じくしていることが決め手となりました。

Q2上映での子どもたちの様子はいかがですか?

『映画の妖精フィルとムー』は心地よい、落ち着いたメロディラインの音楽からスタートするので、子どもたちはとても穏やかな表情でスクリーンを見つめます。ですが、フィルが映画の世界に飛び込みムーとの冒険が始まると、目まぐるしく変わるさまざまなシーンに釘付けです。

DigiCon6 ASIAさんからご提供いただいた『The adventure of Egg, Lime and Chilly』では、ライムやタマゴたちは無事キッチンから脱出することができるのか、子どもたちはワクワクさせられ、キャラクターたちのコミカルなアクションには大笑いです。また、このストーリーからは友人と助け合って困難を乗り越えることの大切さも学ぶことができたようです。

『ゆめみるシロ』では、カラフルな絵の具たちが混じり合うことで起こるドラマチックな展開に、子どもたちはみんな魅了されます。

映画を観たあとは、グループになって考えたことやお気に入りの場面、将来の夢について話し合います。映画を楽しんだあとの子どもたちはリラックスしていて、みんな活発に意見してくれます。この活動は子どもたちにとって夢を育むための学びにつながるだけでなく、彼らが日常生活で受けているストレスを軽減させることにも繋がっていると感じます。

Q3 ネパールでの今後の活動について、意気込みをお願いします。

私たちは今、月に1〜2回のペースで首都カトマンズ近郊の孤児院や移民コミュニティの学校で上映を行っています。孤児たちは、経済的条件から映画などの娯楽に触れる機会になかなか恵まれず、移民の子どもたちの両親は皆同じような決まった職業に就いているため、どうしても将来の選択肢は限られているように感じるでしょう。

今後は、さらに遠く離れた地域にいる子どもたちにも映画を届けていきたいと考え、その準備をしているところです。私はWorld Theater Projectの活動を、ネパールのあらゆる場所で継続して実施する必要があると感じています。映画は、子どもたちに近代的な社会を見せ、彼らの想像力を育み、我々が教えようとしている人生において大切な「夢を持ち努力する」ことを伝え強いメッセージを残すのに、非常に優れたツールであると感じています。

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