この度タンザニアで、あるストップモーションアニメがスワヒリ語に翻訳され、現地の子どもたちとスワヒリ語吹替版が制作されました!
その作品とは、アジアの若手クリエイターらが応募するコンテスト「DigiCon6 ASIA」様からご紹介いただいた、原田章生監督作のストップモーションアニメ『ゾウの王様と天使の筆 』。
アニメと音楽が絶妙にマッチしている、メッセージ性の強い作品です。
僕も冒頭から一気に引き込まれてしまい、世界観に没入してしまいました。
ぜひみなさんも観てみてください!(https://youtu.be/UZ-vMdg1beQ)
そんな魅力的な作品の吹替版制作の発起人は、タンザニア在住の青年海外協力隊隊員である、尾田さんです。
今回、尾田さんにインタビューをさせていただきましたので、本記事に掲載させていただきます!
――数学の教師としてタンザニアに行かれた尾田さんが、映画上映を考えられたのは何故でしょう?
数学を教えているなかで、生徒たちに日常的な学習習慣がないことに気づきました。というのも、学校が終わり生徒達が家に帰ると、家事に追われ、学習に費やす体力も時間もありません。それでも生徒達が受け身でなく自分たちで考え行動するようにしたかったのです。映画を見ることで、例えば弱者の立場に寄り添うことや登場人物に共感することで、自分たちの行動やものの考え方に変化を起こせると思いました。
――タンザニアで原田監督の『ゾウ…』を吹替え版にしたいなと思ったのは何故でしょう?
生徒たちは歌うのが大好きです。吹き替え制作にあたり、歌がある方が生徒たちに馴染みやすいのではと思いました。みんなで歌うこともできるので多くの生徒が関われるとも思いました。
――翻訳や吹替え中の子どもたちの様子、印象に残ったエピソードなどはありますか?
歌うのが大好きでしたが、上手ではなかったです。録音中に「できない」と泣き出す生徒もいました。
――吹き替えの配役はどうやって決めましたか?
最初に歌いたい生徒、ナレーションをしたい生徒でアンケートを取りました。ナレーションが他の生徒と被った場合は誰が相応しいかみんなで選挙させました。
――完成作品を見た子どもたちはどんな反応でしたか?
楽しかったようです。みんなで一つの作品を作ったこと、みんなで完成品を見たこと、先生たちに誉められたことは何者にも変えがたい達成感と充実感を得たでしょう。
尾田さん、インタビューをさせていただき、ありがとうございました!
タンザニアに住むより多くの子どもたちに映画が届けられ、そしてその映画が子どもたちにとって実を結ぶ種となることが出来たら嬉しいなと思います!
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